
「良く理解し、ちゃんと自分で考える」。非常に平凡ですが、研究者としてもっとも重要なことです。幅広い分野の論文を読み、多くの人たちの研究を良く理解した上で、ちゃんと自分で考える。そして多くの人とお付き合いをし、世の中では今そしてこの先、何が必要とされるのかを探す。一つの分野だけ見て、その分野の色々な人の論文を読んで勉強するだけでは、見えてこないものは沢山あります。
トヨタIT開発センターは自動車をIT技術を使って外と繋ぐということを、世界で誰もはじめていない頃から研究しています。現在の国民総生産の伸びの半分以上にITが寄与していると言えるのではないでしょうか。今や国民の生活を豊かにするために、ITは必須の要素になっています。自動車をITの技術を使って外と繋ぐ、現在はかなり進んできていますが、技術の問題だけでなく、社会システムの問題もあり大変難しいことです。しかしながら、自動車産業の競争力を高めるために必要なことだと考えています。
日常生活では、人々は携帯・PCをはじめ様々なIT技術を利用して生活しています。では、自動車ではどうでしょう。ここ2〜3年で自動車もIT技術により大きく変化をしていますが、まだまだ改善していく余地は大いにあると考えています。自動車同士がIT技術で情報を自動でやり取りを行い、交通渋滞を解消するとか、交通事故を未然に防ぐなど、既に実現している技術はありますが、自動車とIT技術は非常に面白いテーマだと思っています。
21世紀になり、人々の生活全てにIT技術が入っていくことは間違いありません。自動車産業でもIT技術がトヨタIT開発センター創設時に予測していましたとおり、成功をおさめる大きな鍵になってきています。この先10年が山場ではないでしょうか。研究者にとって、早い時期から自動車とIT技術というテーマで携われることは大きな資産になるはずです。ITが世の中をどう良くするのか、いずれどういう風になっていくのか。そして、それにはどういうビジネスを起こせば良いのか。ちゃんと自分で考えることが大切になってきます。もし上手くできれば、世界に大きく貢献し、人類の未来にも貢献することができる。IT技術の将来、そしてこの次のITの進み方を学ぶには、トヨタIT開発センターはもっとも良い場所だと思っています。